今年は15回目の宮浜温泉まつり。少しばかり歴史を振り返ってみました。。。その②
前回書いたように第5回目あたりまではまさに低空飛行でしたが、少しばかり改善の兆しが見えて参りました。
2005年4月、健康増進施設として「べにまんさくの湯」がオープン。
初期から販売していた貴重な収入源の、湯めぐり回数券に加わってもらいました。
その効果もあって数十枚だった売上枚数が、百枚を超えてきたのがこのころ。おかげさまで徐々に予算規模も上がって参りました。
第6回目に初めて登場したのがコチラ。
ポスターです。ようやくの感はありますが・・・
ベタですがこのようにポスターを制作し、商工会員の皆さんのお店に貼って頂きました。
今まではチラシだけで、しかも1週間くらい前の地元新聞に折り込むというようなことでは集客が出来ないという事がようやく分かったのです(笑)
このころからまつりの内容も変化していきます。
温泉組合・商工会青年部を中心とした「宮浜温泉まつり実行委員会」で、もっと宮浜らしさ、大野らしさを取り入れようという事に。
そこで第7回から登場したのが船を使った「七浦めぐり」でした。
皆さん宮島へはよく行っていますが、七浦は知っていても船で巡る事なんて意外と知りません。
昼便は「うえの」の穴子飯を付けて販売。夕方は入浴券を付けて。
思いのほかの反響で多くの皆様にご乗船いただきました。
発着場所はまつり会場から車で5分の塩屋港。マイクロバスで送迎いたしました。
ごらんのように船内は大盛況。
ご参加いただいたお客様も満足されていたようでした。
これに気をよくした我々は第8回目のおまつりで、更なるチャレンジをします。
ポスターとは別に上記のような申込みチラシを作り、宮浜のちょうど対岸の須屋浦へ行く渡し船や、鳴川海岸でのウインドサーフィン体験、宮浜の近くの西国街道などを巡る宮浜ウォークが登場。
更に第9回目には「かきいかだでの釣り体験」と、毎年のように新企画を輩出していきます。
しかし・・・
「須屋浦」は不人気、「釣り体験」は実施して10名集まりましたが、全く釣れず・・・という風に浮沈を繰り返したのもこのころです。
対岸の「須屋浦神社」。七浦のうちの1か所。
でもいろんなことにチャレンジしたのもとてもいい経験となりました。今では失敗もみんなで笑ってます。
そのほかにもいくつもの転換期が訪れます。
①「温泉旅館まくら投げ世界選手権」のブラッシュアップ
「まくら投げ」は第1回からなんとなく細々と続けていましたが、周りを見ると「続けているのは宮浜だけ」という状況でした。
しかも世界選手権。「この際、宮浜のものにしちゃおう!」
公式ルールにちゃんとのっとり、畳を借り、公式ユニフォームの浴衣を持ち寄り、広島信用金庫宮島口支店様による公式審判員の配置、「まくら投げ」の看板制作、広報にも「まくら投げ」をメインとして載せるようにしていきました。
このころから参加する選手が増加し、今では百数十名が参加するまでに。
②ステージの柱が確立
集客もそうでしたが出演者を集めるに苦労していたステージ。
第8回、あるご縁がきっかけで同じ廿日市市内の佐伯地区で活動していた、「栗栖神楽団」さんに出演してもらう事になりました。
神楽に関しては集客力があることは分かっていましたが、今までに比べ大きく動員に寄与致しました。
今やステージのメインですね。
神楽の登場によって、ステージ部門も確立されていきました。
③まつり会場の固定化
2010年4月、和光荘跡に「宮浜温泉グラウンドゴルフ場」がオープン。宮浜温泉組合が指定管理者に選出されます。
この場所は宮浜地区の中心の場所。
我々としては市の土地であるこの場所に「宅地」や「ハコモノ」は絶対に造らせたくない!と思っていました。
ちょうどその頃、グラウンドゴルフ愛好家グループの方からも行政に対しゴルフ場建設の要望も上がっていました。
行政と愛好家グループ、我々を交えての協議が重ねられついにオープン。
芝生は行政・市民ら述べ約200名で張りました。
話の中で我々の望みは「ステージ」建設を盛り込むことでした。「ステージ」が出来ることにより先々いろんなことが出来るかなと・・・この当時は漠然と考えておりました。
すり鉢状のステージ。客席からは宮島と海が望めます。
ただ、まつり開始時間は暑いので、スタート時の集客は芳しくありませんが。
でもこの緑の場所での固定化は、非常に大きな要因でした。
④10000発の打ち上げ花火
第8回のお祭りのとき、例年通り「打ち上げ花火」をフィナーレに計画していました。
当時は花火屋さんに20万円で頼んで、50~60発上げて終了みたいな感じでしたが、これを目当てに来るお客様も多かったですね。逆に花火がなければ更に悲惨な状況間違いなし^_^;
しかし計画をしていた6月。他の町内のお祭りで花火による事故が発生。
安全面から打ち上げ花火をやるかやらないかの議論が重ねられました。
結果、打ち上げ花火は中止に。集客へのダメージは計り知れません。
その中で行きついた結論がコチラ。
「市販の花火」での打ち上げ花火(^^)
まずは約1000発購入。
これが手作り感満載で好評。最初の頃は「ナイアガラの滝」などで失敗もありましたが(笑)
青年部・OB有志で今では立派な「花火師」になっております。
⑤収益の改善
赤字続きだったこのおまつりも、地域企業様の御協賛と、「湯めぐり回数券」リピーター増加などにより、予算規模も当初の3倍を超えるところまできました。
行政から1円の補助金もなく続けていられるのは、皆様のご協力なくしては語れません。本当に感謝いたしております。
という風に6回から10回目くらいまでは「トライ&エラー」の繰り返しでしたが、まつりの輪郭もだいぶはっきりとした形になってきました。
第10回まで突っ走ってきましたが、気が付けば宮浜温泉の歴史ももうすぐ半世紀です。。。
つづく